お金

特別区で働いて分かったメリット・デメリット【後悔しないために】

2022年11月30日

 

  • 将来は公務員になりたい
  • 国、都道府県、特別区、市町村とあって、迷っている
  • 特別区で働いていた人、感想教えてくれ

そんな方に向けて。

 

▼この記事を書いた人

この記事を書くわたしは、新卒で特別区に就職(4年勤務)し、地元の市役所に転職(3年勤務)した経験があります。

 

特別区は東京のど真ん中にあって華やかなイメージがあり、洗練された都市を思い浮かべますよね。

街は若い人であふれ、活気に満ちていて、なんだか日本じゃないみたいです(地方の人にとっては特に)。

このため特別区を志望される方は多いはずで、第一志望に据えている人も少なくないはず。

 

ただ、特別区で働く公務員の姿があまり見えてきません...。

  • 「特別区の職員はどういう人がいるの?」
  • 「特別区で働くのは楽しいの?大変なの?」
  • 「特別区の人ってどこに住んでるの?」

こんな疑問ですね。

就職してみたらイメージと違った……とならないためにも、特別区で4年働いた僕が、実際に働いてわかった主観たっぷりの感想をつらつらと記します。

 

「大都会・東京で地方公務員として働くのはどうだろう?」と悩む学生や社会人の参考になれば幸いです。

 

特別区で働く4つのメリット

未来

特別区で働くメリットは下記のとおりです。

読みたい場所に飛べます!

 

①財政が豊か

 

1つ目は財政力です。

やっぱりお金があるっていうのは間違いないです。

 

地方交付税交付金をもらっていない。

 

わかりやすい証拠に、「地方交付税交付金」という国からの補助金があるのですが、

特別区は地方交付税交付金をもらっていません。

この交付金をもらっていない団体は、1700以上ある自治体のうち、54団体だけです。

実に3%!マジですごいです。

 

もらってない団体は、「原発」があったり「空港」があったりと、要するに国がめっちゃ支援している団体がほとんどです。

なので、とんでもない田舎の小さな村や町でも、交付金をもらっていない団体もあるんですね。

 

ところが、特別区はというと、国の省庁が集まる千代田区などを除き、原発や空港などの施設はありませんね(※羽田空港は例外)。

にもかかわらず、交付金をもらっていません!

ほぼ自力で家計をやりくりしていると言っていいのに、国の支援なしで、家計が黒字なんですね。すごい。すごすぎる。

参考引用:総務省/令和3年度 普通交付税の算定結果等

 

で、なんで特別区にはお金があるかというと、人口が増えてるから。

特別区は日本の中心とあって、現在進行形で人口が増え続けている街ですよね。

とりわけ、若くて経済力のある人々がガンガン移住してきます。

もちろん、高齢者だってお金のある人ばかりです。

 

字が小さくて見にくいですが、国の資料です▼

真ん中ちょい上の「364.2万円」がTOKYOです。

もっとも低い宮崎県と比べると、100万円以上の差がありますね…。

 

所得レベルが高いということは、それだけ財源が豊かであることです。したがって、財政的にも潤っていますね。

で、財政が豊かなので、次のようなメリットがあります。

  • 庁舎がきれい・広い
  • 食堂も充実
  • 残業代が満額出る
  • 職員が多い
  • パソコンなどの備品が整っている
  • 研修が多い

 

いや、当たり前だろ!と思うかもしれませんが、地方だと当たり前じゃないです。

 

地方の市役所だとこんな感じで、

  • 庁舎が汚い/狭い ⇒働いていてウキウキしない、休憩室ない
  • 食堂がしょぼい/ない ⇒そもそも食堂がない役所もある…
  • 残業代が満額出ない⇒予算なくなると、サビ残…
  • 職員が少ない⇒ワンオペ業務が通常…休み取りずらい
  • パソコンなどの備品がしょぼい⇒パワポとExcelを立ち上げただけで固まる…
  • 研修が少ない⇒すぐ現場に放り込まれます…

 

同じ地方自治体なのに、環境とか待遇に差があるんですよ~

 

働く環境は、大事。

 

特別区はお金があるので、パソコンなどの備品や執務室の整備にもしっかりお金を使っています。

 

働く環境って大事じゃないですか?

でも、下記だとテンション下がりませんか?

  • 古びたオフィス...
  • 居心地の悪い空間...
  • がたがたの机...
  • 座りにくい椅子...
  • 低スペックなパソコン...

 

こういったモノに囲まれて、仕事でハイパフォーマンスを出すのって難しいと思うんですよね。

 

もちろん自分で改善できることだってあります。

たとえば、モニターを設置してデュアルモニターにするとか、腰が痛くならない座布団を敷くとか…

でも、自分で改善できることってこれくらいでしょう?

建物をリフォームしていい感じにするとか、パソコンを買い替えるとかっていうのはできませんよね。

 

いつも行く役所だからこそ、建物とか環境にはワクワクしたい。せめて、不満を感じないレベルの清潔感だったり、広さだったりでありたい。

特別区なら基本どの区役所でも、こういった望みを叶えてくれます。

 

②優秀な人が多い

 

2つ目は、です!

「人ってどういうこと?どこも変わんなくね?」って思うかもですが、侮ることなかれ。

東京のど中心にある自治体には、全国から人が集まるんですね。マジで47都道府県の人がそろいます(笑)

 

お盆や正月休み明けは、まるで特産店!職場の人から全国のお土産を頂くので、それがけっこう楽しみだったりする。

北海道のジャガポックルから、沖縄のちんすこうまで、レパートリーは実に豊富ですね~

 

一方で地元の市役所では、地元率が7割以上でした。ほぼ地元ですね。

「スーパーで他の課のあの人にあった」とか「先輩が同じ高校だ」とかそういう話題で盛り上がります。

ちなみに他県出身の人がいると、「どうしてこんなに田舎の市に…」とめちゃくちゃ怪しまれます(笑)

 

7割の人が、高学歴です。

 

加えて、特別区には優秀な人も多いです。

これはもう仕方ないかもしれませんが、優秀な人ほど地元を出て、都内に出てくるじゃないですか?

それで、地元のトップ3以内の高校を卒業した若者がわんさか特別区に就職してくるわけです。

 

だから、特別区には高学歴の人が多いですね~。

たとえば、

・旧帝国大
・早慶上智
・MARCH

 

上記のレベルが最も多い印象です。

ちなみに僕が働いていた区では、東大/京大は5人くらいでした。

 

③通勤しやすい

 

3つ目は、通勤です。

これは説明するまでもないですが、東京の交通網はすごいっす。

路線図 

まるでクモの巣のように、いたるところに鉄道が敷かれています。

しかも、各区で運営してるバスもあるから、はっきり言っていけないところがないです(笑)

 

どこに住んでもOK

特別区は東京のど真ん中にあるから、住む場所に困りません(お金さえ許せばですが...)。

 

僕の同期や知り合いは、いろんなところに住んでましたね。

  • 浅草
  • 清澄白河
  • 麻布
  • 高井戸
  • 板橋
  • 下北沢
  • 船橋
  • 松戸
  • 大宮
  • 川口
  • 横浜
  • 川崎

こんな感じで、電車で30~90分圏内に住んでる人が多かったです。

ただ、お金が許せば、ですが…。

 

余談:飲み会終わりに見る光景がすごい。

余談ですが、東京だと職場の飲み会が終わったあと、みなさん点でバラバラに散っていくんですよね。

んまぁ別に東京だったらフツーですよね?

 

ところが、これが田舎だと路線は一本しかないから、みんな同じ電車に乗って帰ります。

けっこう気まずい(笑)さっきお開きにしたのに、帰りの電車に上司がいたりします...

 

東京だったら、飲み会が終わった瞬間、即オフじゃないですか?

店の前で「お疲れさまでした~!」とか言って、速足でgo to homeです。

だって飲み会って楽しいけど、それなりに疲れるじゃないですか?

だから、帰りの電車くらいは一人になりたい…そう思いませんか…ね。

 

④立地がいい

 

最後は立地です。

 

なんだかんだ区役所の立地の良さは最強ですよ~特に都心にある区役所。

代表的なとこだと、新宿区とか、文京区とか、千代田区とか。

区役所が東京のど真ん中にあって、毎日世界のTOKYOを味わうことができるんです(笑)

 

それで立地がいいと何がいいかといえば、

  • 仕事帰りに銀ブラできる
  • 東京のオシャレなカフェや店に詳しくなる
  • 最先端の流行をキャッチできる
  • 飲み会の場所に困らない

 

と、通勤手当があるから、ほぼ無料で東京の素晴らしさを堪能できます。

 

上司の退職祝でめちゃめちゃオシャレな結婚式の会場を貸し切ったこともありました!

 

区役所によっては、立地が悪い。

とはいえ、ダメな区もあります。

区役所によっては駅から意外と離れているところもある。いや、わりと多くの区役所(とくに本庁舎)は駅から離れていますね。

 

なので、実際に自分の足で区役所に行ってみるといいです。

おすすめは、天気が悪い日の、朝の通勤ラッシュに合わせること。

要するに、最悪なシチュエーションを体験しておくといいです!(笑)

 

特別区の研修で知り合った某区の方は、通勤が思ったよりも大変だったっと言っていました...

 

イイところばかりが目立ちますが、デメリットもあってそれは都心ほど生活が苦しくなること。

当たり前ですけど、東京の家賃はバカ高いし、生活レベルが高いから出費が増えます…

正直いって公務員の給料で東京暮らしをするのはかなり厳しい…

このあたりの現状は参考記事:東京で地方公務員は、生活が苦しい【改善案あり】で解説したのでどうぞ~

 

特別区で働く3つのデメリット

お次はデメリット!デメリットです…。

キラキラしている特別区ですが、そうじゃない部分もあります。

 

わたしが感じたデメリットは、下記です。

 

①満員電車がつらい。

まずは満員電車からいきます…

 

これね、マジでエグいっす…(笑)
どれくらいエグいかって言うと、、、

上記のとおりで、駅員さんが乗客を詰め込んでいるほどです...

特にヤバいのが東西線と小田急線。この2路線の乗車率は200%近くあります。

電車がきてドアが開いても、人が多すぎて乗れないから次の電車に乗るんですよ。これ、どう見ても異常ですって…。

 

満員電車は、ストレスがやばい

とはいえ、東京生活を3ヶ月もすれば、朝夕のラッシュなんて慣れてきます。

冗談だろと思うかもですが、本当に慣れます。人間の環境適応力ってすばらしいです。笑

でも、正確にはラッシュに慣れているんじゃなくて、反応しないようになっているだけ。

 

つまり、ストレスは感じているんですね。

 

上記のとおりで、「満員電車」で検索すると、悲鳴ツイートがたくさん出てきます...。

 

朝、遅刻する人が1~2人いる

んで、東京は朝の通勤ラッシュがヤバいから、毎朝遅刻する人がいるんですね。

「電車が遅延したので15分くらい遅れます…」

いや、遅延を見越してもう1本早い電車乗れよ!って思っていましたが、

よく考えたら毎朝どこかしらの電車が人が多すぎて遅延する状況自体が異常でした…。

 

久しぶりに電車に乗ると、ヘトヘトになりますね。

けたたましい騒音、寒すぎる/暑すぎる空調、人混み、隣の人への配慮…

こういったのは言うまでもなく高ストレスです。

 

②生活がきつい。

お次は、東京だと生活がきつい問題について。

これマジなんですけど、公務員が東京で暮らしていくのは、かなり苦しいんですよ…。

 

まず、支出からいくと、家賃が高すぎます。

ワンルーム 1K 1LDK
新宿区 9.57万 9.91万 22.63万
渋谷区 10.55万 10.75万 24.44万
世田谷区 7.41万 8.7万 21.56万
港区 12.32万 11.39万 24.78万
板橋区 7.22万 7.88万 15.50万
品川区 9.48万 9.54万 19.85万

参考引用:アパマンショップ/東京都一人暮らし向け賃貸マンションの家賃相場

東京だとこれくらいが相場です。

23区内で一人暮らしをしようと思ったら、最低でも家賃7万はかかる。

さらにパートナーと同棲するなりして同居人が増えれば、家賃10万以上は必要になってきます…

 

東京では、家賃を収入の3割以内にできない

家賃って収入の3分の1とか言うじゃないですか?30%とか3割とか。

あれ、東京に住むとムリっす。(笑)不可能。

だって、公務員の給料低いもん。(多くの会社員もそうかも)

 

特に若手公務員。20代公務員の給料はこんな感じで、

職種 年収 給料 ボーナス
都道府県 4,210,020円 271,881円 938,448円
政令都市 4,334,945円 284,661円 919,013円
特別区 4,463,694円 296,148円 909,918円
4,086,431円 263,323円 926,555円
町村 3,691,628円 232,645円 899,888円

 

20代ですと年収は415万円くらいですね。

実際、僕の1年目の年収は370万円ほどでしたので、割と現実的な数字です。

年収415万円で、ここから健康保険とか年金保険料が引かれて手元に残るのは300万です。

月収にならすと、25万くらい。

25万の3分の1は、約8万ですよ…。

 

東京で8万の物件っていったら、よほど不便な場所にあるとか、建物自体が古いとか、何かしら重大な問題がある物件ですよ…。

 

地域手当じゃ足りない

でも、東京は地域手当が高いんじゃないの?だから大丈夫でしょ。

と反論がきそうです。しかし、地域手当では家賃をカバーできません。

 

先ほどの415万円。あれ、地域手当込みですよ?それで月収25万。
厳しい理由は先ほど述べたとおりです…。

地域手当20%だけではムリ!

 

東京は、物価が高すぎる

ここまで公務員の給料が低すぎる…と主張しましたが、

よくよく考えてみると「東京で生活するためのコストが高すぎる」ほうが問題です。

たとえば、家賃。東京で家を借りると8万円は覚悟しなきゃです。

 

同居人が増えれば、最低でも10万円は必要。

子どもが生まれたら、月に15万は用意しなきゃですね…。

ここでは詳述しませんが、総務省のデータを見ると全国の物価がわかりますよ。イメージじゃなくて、ちゃんと数字で判断する癖をつけたいですね。

興味のある方は見てみてください。

総務省/消費者物価地域差指数 -小売物価統計調査(構造編)2020年(令和2年)結果-

 

③ランチタイムは人だらけ。

最後は、人の多さです。

東京にきてビビるのは、人の多さですよね。

 

世界的に見ても東京は、最も人口が密集している都市です。

  • コンビニは長蛇の列(近くにある4、5軒のコンビニもそう)
  • 公園のベンチも満杯
  • 牛丼屋も満席(近くにある牛丼屋もそう)

 

と、ランチタイムは昼ご飯をゲットするまでに15分くらいかかります…。

 

客もだけど店員もイライラしてて、支払いにもたついていると明らかにイラついていますね(笑)

「あくしろよ……」って言ってるのがわかる。

それくらい殺伐としてます。

 

小さなストレスが、心を蝕む。

これ、大した事ないじゃんと思うかもですけど、こういった日々の小さなストレスが積もっていくと、人は心を壊します。

はじめは小さなことへのイライラかもしれない。

けど、次第に心がどんどん狭くなって、他人にも自分にも厳しくなるんですね。

 

そうすると寛容さがなくなって、自分で自分の首を絞めちゃうんです。

 

もっと恐ろしいことに、東京で暮らしているとこうしたストレスに疎くなるんですよね。

それが当たり前すぎて、徐々に身体が高ストレスに最適化されるからです。

でも、こういった状態に慣れるなんてことはないです。どこかにしわ寄せがきて、身体や心を蝕んでいくんです。

 

 

ただ東京で働いている限り、このストレスから逃れることはできません。

休日に旅行にいったり、温泉に行ったりするから大丈夫と思われるかもですが、、、

そういった短期的なことでストレスが癒されても、日々ストレスに晒されてるわけで…まさに焼け石に水ですね。

根本的には環境を変えるしかないと、わたしは思っている派です。

 

まとめ

東京まとめ

最後に、この記事のまとめです。

特別区で働いてみて良かった!と感じた以下の4つ!

 

  • ①財政が豊か
  • ②全国から人が集まる
  • ③通勤しやすい
  • ④立地がいい

 

東京でしか味わえない世界レベルの都会ライフを味わえます!

 

一方で、特別区で働いてみて悪かった......と感じた点は、

  • ①満員電車がつらい
  • ②生活がきつい
  • ③ランチタイムは人だらけ

 

と、個人的には都会ライフのデメリットが目立ちました。

 

東京を否定しているわけではないですが、地方公務員の給料では厳しいかなというのが僕の意見です。

 

自分の価値観を、しっかり持とう

ただ、僕とちがって東京が最高だ!と感じる方もいらっしゃると思います。

肝心なのは、一人ひとりが自分にとって何がベストかを知っている、ということです。

都会がいいとか、田舎がいいとかではなく、人によって合う合わないがありますよね?

この記事でお伝えしたかったのは、「わたしはこういうふうに感じたよ!こんな考え方もあるよ~」ということです。

 

だから、皆さんにもご自身の胸に手をあてて、考えてもらいたい。きっと、内なる自分の声が聞こえてくるはずです。

この記事を読んで、あなたの人生の選択肢が広がれば幸いです。

 

何かご質問などありましたら、TwitterのDM(@Tsuruoka_1103)でお待ちしています。

特別区4年、市役所3年働きましたので、ある程度客観的な意見を申し上げることが可能かと思います!

 

では、最後まで読んでいただきありがとうございました!

応援しています。

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ツルオカ

Web制作を学習中の32歳・HSP気質 | 夫婦+子(2歳の男児) | 区役所→市役所→退職(2021) | 「鳥のさえずりが聴こえる古民家に住む」を目指しており、今は働き方を見直しています。そのために2022年7月〜Web制作学習をスタート | Web制作の学習で培った便利なテクニックや小ネタ、気づきを発信しています
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